2010年05月19日

裁量労働制ってなによ?

自分の会社は、裁量労働制であるという認識はしてたのだけど、高校時代の同級生の話を聞いてると、自分の会社に限らず、裁量労働を適用している会社は結構多いみたい。

裁量労働、これって適用の仕方合ってるの?と思う今日この頃…


例えばうちの会社の場合、入ったばかりの新入社員の頃は裁量労働ではなく、完全労働時間制。
月の基本給は決まっていて、それに対する労働時間は月ー金の9時ー18時(休憩1時間含む、実質労働基準法で規定されている上限値である8時間労働)。
18時以降の労働分に関しては残業代が支払われる。
(労使間で、ちゃんと36協定を結んでるのか甚だ怪しいのだけれど、とりあえずここではそのことには触れないでおこう…)


そして、入社後一定期間が経過すると、裁量労働での給与体系となる。
このとき、給与体系の変更に伴うメリット、デメリットに関する情報は一切なし。
「とりあえずこの紙書いて」と言った具合に、わけもわからず提出すると、はい裁量労働にチェンジ。

ま、ここでわけもわからず紙を出してしまう人も悪いのだけれど、ろくに説明ができない上司も無能だよね(おまいら無能の集団なんじゃねーの?と言われてしまえば、返す言葉はないのだけれどね…)。



さて、裁量労働となると何が変わるのか?
まず、残業代は一切付かなくなり、みなし労働時間(みなし残業時間)に基づいた一定の金額が毎月支払われるようになります。
このみなし労働時間に含まれる残業行為相当時間は、36協定の範疇である年360時間、月30時間以内という制限に基づいた時間であるべきです。
なぜなら、月30時間以上の残業を想定しているのであれば、それすなわち会社として36協定を無視しているということになるからです。
残業時間が月30時間以内であれば、「あれ?俺ってもしかして得してる??」と考えることもできますが、残業時間が30時間をこえてしまっているような場合はどうでしょうか?
「30時間を越えた分については、別途支給」というのが適切な解であると考えます。
しかしながらうちの会社の場合は、残業時間が何時間か?と言ったことは一切考慮されず、いわゆるサービス残業天国状態となってしまいます。
要するに、会社からしたら「働かせれば働かせるほど得」と言った状態です(笑)
後述のように、うちの会社は残業時間のカウントは漏れなくできる環境であるので、このあたり、改善が望まれる部分です。


裁量労働の適用ということで、遂行業務に対する裁量を与えると言っているにも関わらず、基本労働時間に関する取り決めは一切変更なしです(うちの会社の場合は、ですが)。
つまり、裁量労働になっても、出勤が9時過ぎになってしまった場合は、勤怠上「遅刻」扱い(連絡がなければもちろん無断遅刻!)、定時前に帰れば「早退」つまり、実質的に裁量労働対象者に、時間的裁量は与えられてない状況と考えられます。


さらに、「裁量労働の悪用」といった一面もあります。
上述の「会社として使えば使うほど得」という部分に大きく関わってくるのですが、うちの会社の場合、かなり詰め込んできます。
つまり、業務遂行(進捗管理)の自由はあると言っても、「三日後までにこの仕事をやとてくれ」というようなシチュエーションが多々あります。
こういったケースもいわゆる「仕事の進め方に対する個人の裁量」を発揮することはできないため、このような仕事の依頼の仕方が多いような部署であれば、裁量労働を見なおす必要があるのではないでしょうか?

また、もう一点、うちの会社の問題点と考えている部分。
上場企業にはありえないことですが、実態として労働組合が存在しない(形式上は存在するが、何の意味も持っていない)。

通常、ここで議論にあげている、36協定や、裁量労働を適用するためには、労使間の合意が必要です。
それは例えば、「社員の半分以上の合意を得る」と言った方法や、「労働組合の代表者の合意を得る」といったプロセスが必要であると言ったことを意味しています。
うちの会社では、いずれの方法でこのプロセスを行っているか不明確です(過去、人事、労務に問い合わせたときには黙殺されました。)。

また、最近、同様な社員の合意をとる必要がある場面がありましたが、そのときは人事総務部の部長名で、代表社員の指名を行っておりました。
確かに、労働者かも知れませんが、「限りなく社員に近いポジションの人(少なくとも管理職)が代表社員選出をしてて、いんかい??」と思った覚えがあります。


と言ったような感じですが、別にうちの会社の悪い部分をただただぶちまけたいってわけではないのです。
自分が考えていることが、客観的に合ってるのか、間違ってるのか。
また、自分の考えが合っているのであれば、何らかの形で、会社に改善を要望していかなければならないと考えている次第です。



裁量労働の悪用(誤適用)は、短期的な部分で見れば、確かに人件費の圧縮にはなるかも知れません。
しかし、誰が見てもおかしい部分は、やっぱり誰かが気付き、やがて労働者のモチベーションの低下、モラルの低下、生産制の低下、優秀な人材の流出といった現象に繋がってきてしまいます。
そういった状態になってしまったら、ナレッジの蓄積や、継続的技術の蓄積、向上と言った面で、企業の継続的発展は難しくなっていってしまうのではないかと懸念しています。
posted by ゆきち at 23:53| 東京 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お久しぶりです。
ブログ復活おめでとうございます。
「みなし労働」ですか・・・W@nもみなし労働者ですよ。

会社によって細かい部分は異なりますが簡単にいえば「時間管理はされず成果で判断される人」です。法律上では会社に1分いただけで帰っても1日働いた事と同じあつかいになります。
組合が無いとのことですので36協定は従業員の代表者と会社は締結しているはずです。
36協定も労働監督署に提出する書類ですから、そこに何が書かれてるか見せてもらうのが良いでしょう。
「みなし労働」について何の説明も無くサインをさせられるのは会社として誠意がありませんね。「みなし労働」を初めて導入する会社なら、人事が全社向けに教育なり導入マニュアルなりを出すべきですし、数年前から導入されてるなら部長など管理職が対象者に説明すべきですね。
そうでないと誰も適切な運用ができず、一歩間違うと知らないうちに法律違反をしてしまう事にもなりかねないからです。(内容が難しいので管理職も説明できなかったんじゃないかと想定してますが(笑)
この制度、会社にとっては都合の良い制度なので多くの会社で導入してますが、運用という面で「社員の健康管理問題」「上司の制度勉強不足による社員との軋轢」が生まれてるのも事実ですね。
以下の内容を見せてもらった方がいいでしょうね。
もし無ければ作るぐらいの気持ちが必要ですね。
・36協定
・従業員就業規則
・みなし労働手当の計算方式
・健康管理としての歯止め基準(休日出勤回数など)
※会社の規定は従業員だけで作るわけでもありません。
「なぜ健康管理が必要なのか」など本質について従業員の代表の方と議論されるのが良いです。
組合の無い会社において人事を敵に回すのは圧倒的に不利ですから。

<参考>
http://www.tamagoya.ne.jp/roudou/064.htm
Posted by W@n at 2010年07月03日 21:28
おー、W@nさん、ご無沙汰しております。
そしてコメントありがとうございます。
mixiしたり、twitterしたりで結局ブログに戻りつつある今日この頃です(笑)


>会社によって細かい部分は異なりますが簡単にいえば「時間管理はされず成果で判断される人」です。法律上では会社に1分いただけで帰っても1日働いた事と同じあつかいになります。

自分はちょっと拡大解釈しすぎなのかもしれませんが、仕事を進めるための裁量自体を各社員に任せているのであるから、その日に会社に顔を出す/出さないも含めて、社員任せである。といった解釈をしております。(期限に成果さえ挙げればそれでいい。というような。)
自宅、あるいはもっと別の環境で仕事を遂行するほうが捗る/あるいはそれでも会社から与えられたタスクを遂行完了できるのであれば、そこは個人の裁量に任されるものだとの認識です。
ただ、そこまでの自由度をもって、各個人がてんでばらばらに動いてしまうと、組織としての指示、命令系統が機能しなくなってしまうので、各社コアタイムを持つようなフレックスタイムを運用しているものと認識しております。

なんにせよ、労働時間を縛ってしまうこと、妥当性のない成果の期限設定は問題があると考えております。


>36協定も労働監督署に提出する書類ですから、そこに何が書かれてるか見せてもらうのが良いでしょう。
こちらは、労務/人事にリクエストしてみたものの、黙殺されてしまいました。
まぁ、リクエスト対象がリーダークラスだったので、W@nさんの推測どおり自分がリクエストした相手自身「よくわかっていない」といった状況なのかもしれませんが。
このような内容を抑えていない社員が労務/人事のリーダクラスであるというのも問題があるような気もします・・・(汗


過去の人事部長が「フレックスタイム制の導入」を叫んだ結果、左遷させられただとかいろいろな話も耳にしたりします。
自分としてこの件にかかわるのは、転職、退職などの会社を去るタイミングで、過去2年間に遡り、未払い分の残業手当て請求を行う。といったところかな?と考えてはおります。
会社としては、目先のメリットではなく会社としての本当のメリット、福利厚生、社内研修などを充実することで、会社への定着率の向上を図り、人的資源の拡充を行っていく。といった方向に動いてほしいと考えております。
自分も入社して1桁年目ですが(四捨五入してやっと10年?)、自分が問題にぶち当たったときに、自分より上に相談できる人がいない環境。というのはちょっと寂しすぎる気がします。。。


機を見て虎の品行を正すのが早いか、龍を見つけ龍に鞍替えするのが早いか。。。むぅ。
Posted by ゆきち at 2010年07月18日 13:34
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